ごめんねごめちゃん

本が好き。海外ワーホリ中、絶賛心折れかけ女の雑記。

“Burglar Bill”「ドロボービルのものがたり」

f:id:tadanohobby:20190128041839j:image

f:id:tadanohobby:20190128041844j:image

イギリス生まれの夫婦絵本作家、Janet&Allan Ablberg(ジャネット&アラン・アルバーグ)の、“Burglar Bill”を読みました。

1978年のKate Greenaway Medal (ケイトグリーナウェイ賞)では、2位を受賞した絵本とのこと。

日本では、佐野洋子さん訳の「ドロボービルのものがたり」として出版されています。

 

あらすじ(ごめちゃん翻訳)

f:id:tadanohobby:20190128044647j:image

“Who’s that creeping down the street?

通りをそーっと進んでくるのはだぁれ?

Who’s that climbing up the wall?

壁をよじ登ってくるのばだぁれ?

Who’s that coming through the window?

窓から通りぬけてくるのはだぁれ?

Who’s that?... It’s Burglar Bill.”

だれかって、、それはドロボービルです!

(絵本の裏表紙の英文より)

 

creep down the street 

通りをそっと進む

Burglar

空き巣(家屋に侵入して、物品を盗む泥棒)

thiefは全般的に泥棒を表す単語です。

また、robberは暴力を使って金品を脅しとる泥棒のことです。銀行強盗はbank robberです。

 

f:id:tadanohobby:20190128044920j:image

Burglar Bill lives by himself in a tall house full of stolen property.

ドロボービルは盗んできた宝物がたくさんつまった、背の高い家にひとりで暮らしています。

ビルは毎晩盗んできた晩ごはんを食べ、仕事(どろぼう)に出かけます。朝になると仕事から戻り、盗んできた朝ごはんを食べ、これまた盗んだふかふかのベッドで眠ります。

 

f:id:tadanohobby:20190128045836j:image

ある日の夜、いつものように仕事に出かけたビルは小さな穴の空いている大きくて茶色い箱を見つけます。

‘That’s a nice big brown box with little holes in it,’ says Burglar Bill. ‘I’ll have that!”

「小さな穴の空いた、大きくて茶色いステキな箱だ。もって帰ろう。」とビルは言います。

そして仕事を終えて家に帰ったビルは

f:id:tadanohobby:20190128050423j:image

なんと箱の中に赤ちゃんが入っていたことに気づきます。

 

慣れないながらも赤ちゃんの世話をするドロボービル。ようやくひと段落がつき、眠ろうとした時に聞き慣れた音…何者かが窓からこっそりと中に入ってくる音が聞こえてきます。ドロボービルはそーっとキッチンに近づいて、ドアを開けました。するとそこには…

f:id:tadanohobby:20190128050933j:image

There, with a black mask over her eyes and her hand in the bread-bin, stands a lady.

黒いマスクを目に覆い、手にパンのビンを持ったひとりの女性が立っていました。

‘Who are you?’ says Burglar Bill.

「きみはだれ?」

‘I’m Burglar Betty,’ says the lady.

「わたしはドロボーベティよ!」

おなじドロボーのベティという女性が、ドロボービルの家とは知らずに泥棒にはいってきていました。ふたりはドロボー同士仲良くなるのですが、結婚をしていないドロボービルの家に赤ちゃん用品があることを不思議に思うドロボーベティ。ドロボービルは赤ちゃんを見つけたいきさつを彼女に話します。そして、その赤ちゃんはなんと、未亡人であるドロボーベティの盗まれた赤ちゃんだったのです!

f:id:tadanohobby:20190128052059j:image

‘You know, Betty,’ he says, ‘getting burgled like that give me a fright.’

「ねぇ、ベティ。君に泥棒にはいられて、僕はとっても怖かった」とドロボービル。

‘I know what you mean, says Burglar Betty. ‘Losing my baby like that give ME a fright.’

「わかるわ。赤ちゃんを失って私もとっても怖かった。」

お互いにドロボーにあい、彼らは自分たちのしていたことは間違っていたことに気づきました。

‘From now on I’m going to lead a honest life,’ he says.

「これからは、まっとうな生活を送るよ。

‘And all them things I’ve pinched-‘

「そして今まで盗んだ全てのものを…

f:id:tadanohobby:20190128053745j:image

‘...TAKE THEM BACK!’

「もとにもどそう!」とドロボービルは言いました。

ドロボービルとドロボーベティは今まで盗んできた全てのものをもとにもどします。

そしてふたりは…。

f:id:tadanohobby:20190128054230j:image

 

今日の英語

get +過去分詞

〜される(受動態)

ドロボービルが、ドロボーベティに泥棒されることの恐怖を伝える名シーン。”getting burgled like that”は、「あのように泥棒にはいられることは」と訳します。

 

fright

(急に襲う)激しい恐怖、おどろき

“give me a fright”は直訳すると、「ぼくに激しい恐怖を生じさせた」ですね。”you give me a fright!”はぎょっとさせられた時に使うフレーズみたいです。びっくりさせないでよ!ってニュアンス。

 

From now on

今後、これから先

“From now on I’m going to lead a honest life”ビルが今後はまっとうな生活を送ると宣言する場面です。”lead a life”は、「生活(人生)を送る」です。

 

めちゃくちゃいい話でした。ドロボービルが、「これからはまっとうに暮らしていく」と言うシーンでは、思わずちょっと泣きそうになりました。

 

これまで自分がしてきたことに後悔した瞬間から、人は生まれ変われることを改めて教えられた気がします。(※泥棒はもちろん犯罪ですが)

あと、自分のしてる悪いことって、実際に自分がそれをされてみないと、どれだけひどいことなのかに気づけないものです。

 

書き出してみるとすごく当たり前のことですが、実際に上記のことを考えて日々を過ごすことができているのかは疑問ですね。

 

そんなおはなし。

 

それでは〜。